インタビュー花咲くいろは

花咲くいろはスペシャルインタビュー第17回

――このアニメ業界で、監督を務めるまで働き続けられた原動力は何だったのでしょう。

安藤:
やっぱりフィルムづくりに参加しているという喜びが大きいです。ただ画を描くことが好きなだけだったら続かなかったかもしれないですね。あと自分が好きで選んだ仕事なので、辞めたいと思ったら辞められる気楽さもよかったと思いますよ。
でも当たり前のように、最初のころは好きなことを仕事に出来た嬉しさより、自分自身の技術の未熟さに対する失望の方が大きかったですね。他に向いてる仕事あるんじゃないかな? みたいな(笑)。迷いや逃避は常に持ちながら20代は仕事してましたね。でも基本、僕は人間のつくりが単純なもので、ちょっと褒められただけで、「いや意外と向いているのかも」と、すぐ思い直してみたり(笑)。気が付いたら、アニメーターとして憧れの監督たちと仕事させてもらったり、演出など新しいことも経験したり、結構自分の好きにやってきて20年近くこの業界にいれたことを考えると、しんどいことも多いですが、アニメ業界と肌が合っていたのかな、と思ってます。
たまに飽きたりすることもあるけど(笑)、やっぱり好きなんですよねアニメーションが、観るのも創るのも。

――仕事にやりがいを感じられる部分はどこでしょうか?

安藤:
もちろん作品が完成したとき! シナリオから始まり美術、撮影、作画、色、3Dなど様々なセクションのプロが限られた時間の中、ひとつひとつ積み上げていって、それらが合わさって1本のフィルムが出来上がったときの達成感は格別です。集団作業の醍醐味ですね。
最近はアニメでも自主制作というやり方で、個人で自分のイメージ通りの作品を創られる方も多いですが、僕はひとりでは到底表現できないようなイメージやアイディアを、他のスタッフの力を掛け合わせて想像以上の作品を創り上げていく過程が何より好きですね。あの、自分のイメージを越えていく時のなんともいえないドキドキ感は何度味わっても堪りません。
あとは、作品を観た人が少しでも多く楽しんでくれることですかね。僕自身は創っているときに充分楽しんでいるので。

――監督から見て堀川さん(プロデューサー/ピーエーワークス代表取締役)はどういう方ですか?

安藤:
ひと言で言うと真面目な人。作品に対する情熱もすごく持ってますし、スケジュール管理に対しても信頼できる人ですね。僕自身はいい加減な人間なので、そういう人が近くにいると安心しますし良い緊張感もあります。しかも地方に大きなスタジオを作って、人も育てて立派だなぁ……って思います。尊敬しちゃいますね。

――プロデューサーになられる方って、どこか特徴がありますよね。

安藤:
そうですね。”人間力”というか。それは堀川さんだけじゃなく、今まで仕事をご一緒させてもらったアニメ業界で名のあるプロデューサーは、皆さん圧倒的な個性を持っていて魅力的な方が多かったです。

――それでは最後に『花咲くいろは』を見てくださっている方、またこれから見る方にメッセージをお願いします。

安藤:
あまり『花いろ』のこと聞かれてないけど良かったのかな(笑)。
そうですね、『花いろ』はあまり堅苦しくなく、口当たりがよくサラッと見られて、観終わった後に、ほんの少し気分が軽くなる青春アニメになったら良いなと思って創っています。少しでも多くの人に見てもらえて、楽しんでもらえることが一番。良い作品が届けられるようスタッフ一同頑張ってますのでこれからも楽しみにしていて下さい。